捕食ー手っ取り早く儲けたいの罠

お金の増やし方

「捕食 欲望をカネに変える『ナチュラル』の闇」(清水將裕著・講談社)という本を読みました。

風俗や水商売のスカウトビジネスを実行するトクリュウ型犯罪集団「ナチュナル」を追ったノンフィクションなのですが、これが最新の犯罪組織の実態なのか、という驚きが多くありました。

情報のやりとりは全て自分たちで開発した「アプリ」、カネの扱いは徹底して「現金」、報酬は完全な出来高払いでネズミ講的で緻密な仕組みを構築、カネと暴力で構成員を支配、という感じです。

捜査を主導する警視庁の警部補にカネを握らせて捜査情報を横流しさせるなど、ネットフリックスのドラマになりそうな展開を経て、最近ようやく41歳の組織トップが逮捕されたようです。

法律のグレーゾーンを攻める起業家は多いですが、要はその方が利益率を高められる可能性があるからです。つまり法を守らず、税金も払わなければ、尋常ではない高利益になる場合もあります。

それを確信犯的に実行したのが「ナチュラル」のトップと幹部ですが、ここまで頭が回り、実行的な組織運営が出来るなら、合法的なビジネスでもそれなりにいけるのでは、と思うほどでした。

で、その結果の高報酬を現金で手にした構成員が何にお金を使っているのかというと「ギャンブル・高級車・ブランド品・焼き肉・サウナ」で、結局、貯金がほぼ無い構成員が殆どとのこと。

凄まじいストレスと後ろめたさで刹那的に大金を使い、何も残らず、再び大金を稼ぐ為に違法行為をする、という悪循環に陥っているようです。そして組織から抜けるのは極めて困難とのこと。

ビジネスや投資の世界でもそうですが「手っ取り早く儲けたい」というスタイルの代償は大きく、結局は「急がば回れ」ではないですが、時間をかけて堅実に資産形成した方が良さそうです。

読んだあと「ロンダリング(税引き後)済マネー」が十分あり、それを表沙汰に出来る「証券口座」や「銀行口座」で管理できることとは「穏やかな生活」の礎なのだな、と実感しました(?)