「東京都中央区」(和田真樹著・つむぎ書房)という本を読みました。
「私は20代半ばだった17年前に東京23区すべての不動産相場を徹底的に調べ、エクセルに記録していきました。ただデータ収集したのではありません。不動産価格、人口動態、鉄道・再開発計画、あらゆるデータを集めて、未来の東京を頭の中に描き出したのです。
それは気の遠くなる作業でした。週末になると私は自室にこもり、この作業に全身全霊で没頭しました。友人からの遊びの誘いがあっても「ごめん、予定がある」と断り作業を継続しました。
そして、ある日「東京都中央区」のマンション価格の歪みに気づいたのです。港区なら億を超えるような物件が、中央区では5000万円、物件によっては世田谷区より安かったのです。
この日から「東京都中央区」は、私の頭の中で、他のどのエリアとも違う、特別な、そして神々しいほどの輝くを放つ場所となりました。私の人生を賭けるに値する約束の地だったのです。
すぐに私は行動に移しました。兜町の物件を購入し、実際に中央区に住んでその素晴らしい価値を確認した後は、兜町を担保に八丁堀、築地、小舟町、佃、勝どきと買い進めていきました。
これらの私が購入した物件は、まるで引力に導かれるように、そのすべてが値上がりしていきました。」
とありました。良いですね!この自分ならでは資産形成期の物語。語る価値があると思います。
私も30代に経営企画の仕事で100社以上の財務諸表を四半期毎に更新するという作業に没頭する時期がありました。その時に見つけた「光り輝く会社」が「Google」と「Amazon」でした。
私の初めて本格的な個別株投資として、その2社に400万円投資し、10倍以上で売却する成功体験となり、それがFIREの基礎となりました。やはり資産形成期は「第二の青春」ですよね。
この筆者が目をつけた17年前に比べてバカみたいに値上がりしてしまった「東京都心のマンション価格」ですが、実際に都心を毎日歩いている私から見るとまだまだお宝は眠っていると感じます。
以前(記事はこちら)も書きましたが、もしあなたが東京に「持ち家」を保有したい若い方やFIRE民ならば「東京メトロの駅近の中古マンション」を徹底的に調べると良いと思います。
私は「東京メトロネットワークカレンダー」(ネットや書泉で購入可能)を毎年購入して書斎に貼っているのですが、特にその地図の範囲は、実際に歩きながら調べると色々と発見があります。
私が今感じているのは「東京駅の東側」が特に面白いということです。中央区や千代田区が一番良いですが、江東区や台東区、墨田区もかなり魅力的で徹底的に調べてみる価値があると思います。
ただ「住む場所」はライフスタイルの根幹で人生を大きく左右する要素なので、「資産性」よりも「利用価値」を重視することを私はオススメしますが、両立するのが一番ではありますよね・・・
