「国民健康保険料が高すぎる!」(笹井恵里子著・中公新書ラクレ)という本を読みました。
「国民健康保険(国保)の加入者は、現在『所得無し』の割合が最も高く約29%、『所得100万円未満』もほぼ同数の割合で、加入者1人あたりの平均所得は約96万円、弱小連合といわれる。
また、加入者一人当たりの年間医療費を保険ごとに比べると、組合健保(大企業中心)は約18万円、協会けんぽ(中小企業中心)は約20万円、共済組合(公務員)は約16万円に対し、国保は約36万円と突出している。
国保は今や無職の人、年金受給者、非正規雇用の人々あつまる保険になった。所得が低い人たちで、かつ年齢が高くて病気を発症するリスクが高い、つまり医療費がかかる集まりになっている。このメンバーでがんばりなさいと言われても、苦しい。」
ということらしいです。著者自身も国保加入者で、2021年度は前年年収890万円(経費を引いた所得は640万円)に対し、国保は年額88万円という高額だったことが、本を書いたきっかけだったそうです。
私もサラリーマン時代は、社会保険料の高さに辟易としてました。特に会社負担分も結局は自分の人件費の一部なわけですから、合わせて考えるとなんだかな・・・という思いを持ってました。
FIREするようなマネーリテラシー高めの方々は、そうした社会保険料負担対策として、「住民税非課税世帯化」や「マイクロ法人設立」など、対策を打ってると思います。
ですが、これからも社会保険料負担の逆風は続くわけで、直接的な社会保険料負担以外にも、「金融所得の総合課税化や税率アップ」「金融資産課税(または社会保険料算出対象化)」「消費増税」あたりは、FIREしても影響が大きい案件になりそうです。
結局、税制優遇がある「NISA」「iDeCo」(iDeCoは70歳まで積立可能になりそうな流れ)以外は、狙われる危険が高いと思われるので、金融資産の比率を「NISA」「iDeCo」にシフトしつつ、今のうちにしっかりお金を使って(消費税収の貢献にも繋がりますし)、人生を楽しんでおいた方が良さそうです・・・
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