就職氷河期世代に生まれて

お金の使い方

「就職氷河期世代」(近藤絢子著・中央公論新社)という本を読みました。著者は学者で、なるべくデータとエビデンスに基づき「就職氷河期世代」を議論しようとはしてました。今回気になったのは、

「バブル世代以降、世代が若くなるにつれて世代内の格差が拡大してきた。」
「就職氷河期世代以降、所得格差は拡大傾向にある。それも、所得の高い人がより高所得になっているのではなく、所得文保の下位層の所得がさらに下がることによって格差が広がっている。」
「既存の社会保障の枠組みでは、就業はしているが所得が十分でない者に対する再配分がほとんどない。高齢でもなく障害もない場合、『生活保護』以外の制度がないのだ。」
「現在の社会保険の仕組みは逆進的ですらあり、社会保険によらないセーフティーネットは『生活保護』があるが、保護を受けるための条件が非常に厳しく、生活保護の条件を満たすところまで困窮してしまってから再度経済的に自立するのは容易ではない。」

といったあたりで、結局「就職氷河期世代」の問題は、「格差問題」「貧困問題」になるようです。

著者は「人は自分の世代が相対的に割りを食ってると考える傾向がある」と指摘してます。なので、今更、世代間対立を煽っても仕方ないのかもしれないですね。私も「就職氷河期世代」に生まれた人間の一人ですが、既に50代に突入しており、いずれ我々世代以降に拡大のあった「格差問題」「貧困問題」に巻き込まれていくんでしょうね・・・

既に現役世代の「社会保険料負担」は行き詰まりつつあるので、結局は「消費増税」あたりなんだろうな・・・


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