最近のマーケットを眺めていて思ったことをつらつらと。
日経MJ2024年7月24日に「ローソン・ファミマ最高益。商品増量で節約志向つかむ」という記事がありました。一方、セブンイレブンは「低価格訴求に遅れ」とあり、セブン-イレブン・ジャパンの永松社長は「低価格の訴求が半年遅れた。今後は『松・竹・梅』の梅にあたる商品にも力を入れる」とコメントしたとのこと。
日経新聞夕刊2024年7月24日には「米国版100均苦戦続く」という記事。米国の100均ショップ、ダラー・ツリーは業績悪化で1000店の閉鎖を決め、CEOも事実上引責辞任したとのこと。背景に低所得者層の家計悪化があるものの、根強いインフレでやむなく値上げを続け、ダラー・ツリーでは最低価格が1.25ドルとすでに名が体を表していない状態になっている。もともと必需品とは言えない季節雑貨や玩具などの売上比率が高く、買い控えが直撃したとの分析がされてます。
一方、日経新聞夕刊2024年7月23日には、米投資ファンド「アポロ」エコノミストのコメントとして、「日次ベースの飲食店予約や航空旅客数には堅調さが続き、経済活動の落ち込みはみられない」との指摘を載せてます。また、直近の日本の百貨店も美術品や宝飾品が好調で業績を押し上げてます。
果たして、今、経済の世界では何が起こっているのでしょうか・・・私が思うに、インフレが続き、低所得者層はすでに相当苦しい。一方、株高が続いているため、中高所得者層の消費意欲は特に米国で衰えていない。そんな所得層の違いによる分断が起きているのでないでしょうか。
ポイントは、株高の流れが崩れた時に、まず中所得者に消費控えが起き、それが株を更に押し下げ、高所得者への影響にまで広がるのかどうか、あたりかなと思ってます。
ニワトリかタマゴか、の議論になってしまいますが、今後の展開を鍵を握るのは、インフレ疲れを起こしている低所得者の消費動向より、株高に支えられてきた中高所得者が株が崩れた時にどう行動するのか、に注視すべきタイミングになってきているのかな、と個人的に思ってます。
まぁ、もちろん、このままずっと株高が続くシナリオが皆無というわけではないですが・・・
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