日経新聞朝刊2025年9月30日の経済学者調査で「日銀の金利」について、
「経済学者45人に25年内の追加利上げが適切かを問うと「強くそう思う」(9%)「そう思う」(22%)が計31%、「そう思わない」が15%と賛否が割れた。最多の回答は「どちらともいえない」の50%だった。」
「デフレが終わり、供給制約が効くようになっている現状で現在の金利水準は低すぎる」
「都市部を中心に不動産価格が所得の増加より早く上昇している。若い世帯の住宅取得も難しくなるなど低金利政策の弊害は大きい」
「実質金利はマイナスで利上げ余地はあるが、現在のインフレは外的要因が大きい。収束すれば実質金利も上昇する。実質賃金の持続的な上昇といった基調的圧力が続かない限り、追加利上げは正当化しにくい」
「物価面で追加利上げの必要性に理解は理解するが、金利上昇に伴う利払い負担増の影響を懸念する。中央銀行の目的ではないが財政の維持可能性も考慮せざるを得ない」
といった意見が掲載されてました。専門家の意見もかなり割れているようですね。
私は今の物価高は「供給要因」と「円安」の影響が大きいとの見方なので、金利を引き上げるべきだ思ってます。なるべく早期に「1.0〜1.5%」程度にするのが適正という感覚です。
最近オフ会で東京在住の若い世代の方と話す機会が多かったのですが、みなさん住宅価格の高騰に悩まれてました。どこまで金利を上げれば不動産価格は落ち着くのか。落ち着いたとしても今度は住宅ローンの金利コストは上がるので、若い世代は住宅問題で今後も苦労が多そうです。
一方、銀行預金中心の高齢者は金利が上がれば利子収入が増えるのでプラス面が多そうです。企業は借入コストが上がり新陳代謝が進みそうです。そして一番問題は巨額の政府債務ですね・・・
このように様々な角度から総合的に考えて判断し、政治的な圧力も受けながら決断していく必要のある日銀総裁という職業は、とても大変そうですね・・・「Good Job」を期待してます。