週刊文春2025年6月19日号でサイバーエージェント社長の藤田晋氏が、
「FC町田ゼルビアの黒田剛監督は「サッカーは失点しない限り負けることはない」という守備に徹底的な重きを置く哲学を持っている。
普通は「サッカーは点を取らない限り勝てない」という考えの方が支配的だろう。どんなに我慢の展開が続いても、得点さえ入ればみんなが喜びを爆発されることもできる。
だから誰しも華々しい攻撃面に目が行きがちだ。でも本来、サッカーにおいて1点を取ることの重さと1点を失うことの重さはイーブンである。
放っておくとみんな攻撃の方に気を取られ、自然と重心が傾き、バランスを崩してしまう。」
と書いてました。これはFIREにおいても重要な視点を提供していると思います。
FIRE前の「資産形成期」は「攻撃」に重点を置かないと「お金の増え方」のスピードは上がりません。色々な投資手法を試行錯誤ながら、自分に合っている投資手法をハラハラしながら見つけることも大事だと思います。
ただ、FIREした後の「資産活用期」はどうでしょう?私の実感ではFIRE後も「攻撃」大好きな人が結構います。もちろんFIREに成功するくらいの人ですから、ある程度は「攻撃のセンス」があり「成功体験」も持ってます。しかし、そこに固執するリスクはかなり大きい可能性もあります。
やはりサッカーと同じで「資産活用期」であるFIRE生活では、「守備」が「攻撃」と同等以上に重要なのではないでしょうか。突き詰めれば、今以上に資産を増やす必要はなく、インフレには対応しながら、守備的に資産運用・資金管理することがあるべき姿だと私は思います。
大事なのは、FIREによって「人生のステージが変わった」という自覚を持って、「攻撃」と「守備」のバランスを調整すること、特に「守備」の意識レベルを上げることなのかもしれません。
そういうわけで私自身は、「公的年金支給」や「iDeCo取り崩し」という手段が使えないFIRE直後の50代は、特に守備的に資産運用・資金管理(記事はこちら)する方針で計画してます。

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