ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)監督の最新映画「ワン・バトル・アフター・アナザー」を鑑賞してきました。前作「リコリス・ピザ」があまりに素晴らしかったので今回も映画館で。
PTAは今回主演のレオナルド・ディカプリオが「『タイタニック』出演の為に『ブギーナイツ』出演を断ったのが、自分のキャリア最大の後悔」と語ってるほど、役者に異常に愛されてる奇才。
私もPTAの作品は好きで全て観ているのですが、今回は制作費1億ドルの初アクション映画ということで、どんな作品になるのだろうという好奇心と期待を持って、映画館に行きました。
「極左革命集団と右翼の秘密結社の対立」という政治的な要素はあるものの、私自身はそれほど現実の世界政治情勢を意識せずに楽しめ、特にカー・アクションがPTAらしい狂気を感じました。
俳優の演技では主演のディカプリオよりも、敵役のショーン・ペンが圧倒的存在感で印象に残り、リコリス・ピザの時のブラッドリー・クーパーのようで、PTAは役者の使い方がうまいですね。
あと何と言っても、ジョニー・グリーンウッドの劇伴(!)、ピアノとストリングスのシンプルな音なのですが、画面との調和が素晴らしく、映画にゾクゾクするような緊張感を与えてました。
「カー・アクションのショット」と「ジョニー・グリーンウッドの劇伴」を堪能できたことは、大画面・大音響の映画館での歓びでしたが、作品としては「リコリス・ピザ」の方が好きかな・・・

