「ドイツ人の時間の使い方」(松井温子著・SBクリエイティブ)という本を読みました。
「長年両方の文化を見てきて、ドイツ人は「自分軸」思考、日本人は「他人軸」思考という大きな特徴があるように思う。「自分軸」というと自分勝手なエゴイズムと誤解されるかもしれないが、「自分が幸せかどうか」「自分がやりたいかどうか」に焦点を当てて大事なことのみに徹底的に集中することで、多くのドイツ人は時間の有限性の中、幸福を実感している。
一方、日本人は協調性や忖度が前提の同調圧力の中、他人からどう思われるのかという「他人軸」を意識しすぎて、過剰な労働やサービスによって時間を消耗し、疲弊していないだろうか。
もし「この瞬間を何度繰り返してもいい」と思えるなら、あなたは「いまを生き、いまを楽しむ」ことができていることになる。逆にそう思えないなら、幸せな時間を過ごしいないことになる。
ドイツ人は「いまを楽しむ」「心から楽しむ時間」に集中するということを徹底している。彼らは根本的に「お金がなくても、自由な時間があれば幸せを感じることができるけれど、お金があっても、自由時間がなければ幸せではない」と考える傾向がある。
我々日本人も時間の有限性を意識し「自分軸で、主体的に」生きていくことを学ぶべきだろう。」
というような内容でした。単純にドイツ人と日本人という分け方はどうかな?とは思いましたが、中身はそれほど違和感なく読む進むことができました。
私もサラリーマン時代、隣の席がドイツ人の時期が2年程度あったのですが、彼は自己主張が強いなとは思いましたが、とにかく合理的で家族との時間をとても大切にしているのが印象的でした。
FIREも「自分軸」を大事にするライフスタイルなので、「自分がやりたいかどうか」「自分が幸せかどうか」という価値判断が優先です。なので、日本人社会では異質の生き方なのでしょう。
その結果、ある意味どんどん「わがまま」(よく言えば自由?)になるので、時間が経てば経つほど、日本でサラリーマンに復帰するのは難しくなると思います(苦笑)
あと参考になったのは、最近ドイツでは「減速社会」という考え方が流行しているというくだり。インターネットもグローバリズムも存在しなった時代のようにゆっくりしたペースで生きようというブームがあるそうです。高度な情報化社会に対するドイツ流のアンチテーゼだということです。
あとドイツ人もSNSを使っているけれど、ドイツ人は「他人を評価したり、おとしめたり追及したりする行為が、人生において何の幸福も生み出さないという事実」をよく知っており、SNSが比較的平和に運営されている、とのことです。日本とはかなり違う、というのが著者の主張でした。
たしかに私もXにアカウントを持ってますが、あまり深く関わりたくなぁと思うくらい日本人空間は荒れがちですよね・・・(なので、ほぼブログ更新連絡とDMのみに使ってます)


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