日経新聞朝刊2025年6月21日に精神科医の大野裕氏が、
「ユーストレスとディストレスという言葉がある。ユーストレスというのは良いストレス、ディストレスというのは良くないストレスという意味だ。
何十年も前に、米研究者がネズミを使った実験をした。失敗したら電流が流れる装置をつけて、ある課題に取り組ませる実験だ。
失敗しても電流が流れない状態だと、成果は上がらない。少しくらいの電流でも成果は上がらないが、ほどほどの電流が流れる状態に置かれると、成果が上がりだす。これが、ユーストレスを体験している状態だと考えることができる。
しかし、失敗したときに流れる電流が強くなってくると、急激に成果が上がらなくなる。失敗したら大変な思いをすると考えて、本来の自分の力が出せなくなるのだ。これがディストレスだ。
このことから、私たちは、ほどほどのストレスを感じているときに最大の力を発揮できるということがわかる。」
と書いてました。要は「生産性」の向上には「適度なストレス」が大事ということですね。
一方、FIREすると「生産性」より「快適さ」(記事はこちら)を追求しがちです。要はどんどん「ストレスフリー」になっていくわけです。
私の場合、掃除や自炊などFIRE後に増えた家事がストレスになるのかなと思ってましたが、実際は様々な工夫をする楽しさや、掃除後や食後の快適さの方が大きく上回ってます。
何か一日で一つくらいアウトプットすることがあった方が良いだろうと始めたこのブログも、義務的なストレスより「今日は何に気づくのだろう」という楽しみの方が強かったりします。
では適度なストレスで最大化するとされる「成果」とは何かと考えると、ビジネスの場合は「利益」なのでしょうが、FIRE生活の場合は「主観的幸福感」なのかもしれません。
多くの場合、ビジネス(サラリーマン)は永続的に「利益(や純資産額)の最大化」を追求する必要があるのかもしれませんが、FIRE生活は「幸福の最大化」の方が私は全然大事です。
つまりFIRE後は「ストレスフリー」状態の方が「成果」が最大化されるのかもしれませんね・・・

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