最近、「道元の哲学」の私的研究を進めつつ、その大元になっている「ブッダの哲学」の本も色々読んでいます。そんな中で図書館で借りた本に、
「仏典には、こんな一節があります。
一人の神が言った。『我が子にまさって愛おしい者はいない』
それに対してブッダは『自分にまさって愛おしいものはいない』と答えた。
世間一般には親は、わが子を自分よりも愛おしむものとされています。
しかし、ブッダはそうではなく、『自分にまさって愛おしい者はいない』という思いを、人間のもっとも素直で深い気持ちとして、ごく普通に認めました。
また『生きとし生けるものは、幸せを求めている。神々も人も、その多くは、幸せを願い、幸せに思いを巡らせている』ともブッダは宣言してます。」
とありました。「人はだれでも、自分が一番愛おしく、幸せを求めているという事実こそが、すべての人間の出発点であり、幸福の実現は人生の目的である」、ということだということです。
しかし、「ブッダ」(2500年前)といい「ゼロ(0)の発明」(1400年前)といい、インド人すごいですよね。今まで、西洋哲学に魅力を感じ、学生時代にはミシェル・フーコーの「狂気の歴史」などを読んで悦に入っていた自分ですが、50歳を過ぎて東洋哲学・思想の深遠さに感嘆する日々です・・・

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