「支出」基準を決め、判断を減らす

お金の使い方

日経新聞朝刊2026年2月14日にファイナンシャルプランナーの森文子氏が、

「日々の消費活動では連続して小さな判断が求められる。買うか、買わないか。今買うか、後で買うか。安い方か、高い方か。一つひとつは小さな判断でも回数が増えると負担は蓄積する。
 家計にまつわる疲労感は、支出額が多いかどうかに寄らず、意思決定の回数が多いことが一因となる。判断の基準をあらかじめ持っておくと「節約疲れ」に陥りにくい。
 家計管理は支出を小さくする作業ではない。限られたお金を何にいくら分配するかを決める作業だ。頻繁に起こる意思決定の負担を軽くし、価値を感じる支出にお金を振り向けることが肝要だ。」

と書いてました。些末的な指摘が多いFPの人々にあって、かなり本質的な言及だと思いました。

オバマ元米大統領が、1週間着る服をあらかじめ決めて「判断リソース」を減らさないようにしていたという有名な話があるように、「判断リソース」(集中力の一種)は貴重な資源なわけです。

「何にいくら使うか考え抜く」ことは大事ですが、毎日それを実施すると記事にあるように疲労感が蓄積してしまうわけです。日常においては判断リソースを消耗しない「仕組み」が大事です。

私もFIRE後に「食料品支出の最適化」(記事はこちら)に取り組んだのですが、考え方を整理した後は、スマホのメモ帳に「オーケー銀座三丁目店」と「アマゾン」の価格を記録しています。

私の生活環境ではその2社が「価格の頂上決戦」を繰り広げていて、食料品は記録価格と比べて同等以下であれば買うようにしてます。特にアマゾンは価格が動くので必ず事前チェックしてます。

あとアマゾンは「Keepa」というブラウザの拡張機能で過去の価格トレンドもチェックし判断材料にしてます。日用品だと「マツキヨ」も比較対象に入るのですが、食料品と同じやり方です。

「ファッション」に関しては「ユニクロとABCマートを使い倒す」(記事はこちら)という基本戦略なのですが、購入はオンラインにして「購入履歴明細」をエクセルで記録・管理してます。

そうすると学習効果が働き、ワードローブの最適化(インナーなどは数量がどの程度あれば生活が回るのかなども含め)、セールのタイミング、新しいアイテムの是非などの判断も楽になりました。

また家具・家電などの「ガジェット」も購入履歴を記録してます。生活家電などは10年単位の買い替えになることが多いのですが、ボイラー・エアコン・冷蔵庫などは予防的買替を実施してます。

最近も冷蔵庫を買い替えたのですが、狙っている機種の値動きを数カ月観察し、東京都の補助金2.5万円の有効期限内に予算化したので、家電量販店との価格交渉も含め、判断が簡単でした。

「お金の使い方」も、日々の消費活動のデータとロジックを「蓄積」(ストック)する「仕組み」を作ることで、「判断リソース」の温存が実現され、快適な生活にも繋がると私は思います。

そして、その温存された「判断リソース」を「より快適な生活」の実現の為、「お金」面で言えば「支出予算」の仮説検証に振り向けると良いと思います。それはアートの世界でもあるので。