お金の使い方とは「アート」である

お金の使い方

「The Art of Spending Money:一度きりの人生で「お金」をどう使うべきか」(モーガン・ハウセル著・ダイヤモンド社)という本を読み始めました。冒頭から、

「何にお金を使うべきか、使うべきでないかを、誰かに指図されてはいけない。唯一の「正しい方法」などない。どうすれば幸せになり、充実感が得られるかは自分自身で見つけ出す必要がある。」

という重要な指摘がありました。「何にいくら使うのか自分自身で考え抜く」とても大事ですよね。

また「人間を幸福にする基本的な要素は何か?」については、カール・ユングの言葉を引用して、

1.心身ともに健康であること
2.結婚、家族、友人関係など、個人的で親密な人間関係が良好であること
3.芸術や自然の美しさを感じられること
4.妥当な生活水準で暮らし、満足のいく仕事をしていること
5.人生の浮き沈みにうまく対処できる哲学的・宗教的な視点があること

とありました。しかしこれだとFIRE民は「満足のいく仕事」とは縁がないぞ(苦笑)。まぁ「仕事」をサラリーマン業務や自営業等と限定的に捉えず、もう少し広い定義で考えれば良いですかね。

さらにウォーレン・バフェットの言葉を引用して、

「私くらいの年齢になると、人生の成功を「愛してほしいと思っている人たちから、実際にどれくらい愛されているか」で測るようになる。
 それはあなたが人生をどう生きてきたかを示す、究極のテストになる。愛の厄介なところは、お金では買えないことだ。金があれば、セックスは買える。自分を称えるパーティを開くこともできる。この人は立派な人です、と書かれたチラシを配ることもできる。
 しかし、愛を得る唯一の方法は、愛されるに値する人間であることだ。これは金持ちにとっては歯がゆいことだ。他のものを手に入れるときのように「100万ドル分の愛を買おう」と小切手を切ろうと思ってもそうはいかないのだから。」

ともありました。本当に大切なものはお金では買えないということですね。ただ、著者は「お金を使って幸せになることはできる。ただし、それは間接的な形を取る場合が多い」と指摘してます。

まだ前半部分を読み終わっただけですが、かなり手応えのある内容になっています。久しぶりに「お金の使い方」についての良書に出会っているのかもしれません。後半が楽しみです。