日経新聞朝刊2025年10月25日に、
「文化庁は重要無形文化財の制度を半世紀ぶりに見直し、料理人や杜氏など食文化に関わる人々を「人間国宝」に認定できるようにする。
重要無形文化財は歴史や芸術の観点から価値が高い無形の「わざ」を国が指定し、わざを高度に体現する個人や団体を認定する制度。認定された個人は通称として「人間国宝」と呼ばれる。
これまでの対象は歌舞伎や文楽などの「芸能」と陶芸や染織などの「工芸技術」の2分野のみだったが、文化審は24日、「生活文化」分野の新設を答申した。
菊乃井」の村田さんは「人間国宝の認定が若い世代の料理人の新しい目標となり、和食文化の技を磨く努力を後押しする契機にもなる。大学在学中に修業のためフランスに滞在した際、食に関係する人の地位は日本と比べられないほど高く、ミシュラン三つ星シェフは医師や弁護士と同じように扱われる」と振り返る。」
とありました。私も極めて優れた料理人が年齢を重ねて「人間国宝」になるのは大賛成です。
というのも、以前、行きつけの料理店のオーナーと食事をした際、「日本では食に関わる人間を下に見る傾向がある」と嘆いていたので、世間の空気を変える必要があると思っていたからです。
ちなみに「人間国宝」への助成金は年間2億3000万円で、1人年200万円、上限は生存者計116名という規定があるそうです。なかなか渋すぎる予算ですね(もう少し多くても)・・・
制度上、「和食」に限定されるのかもしれませんが、フレンチやイタリアンなどでも素晴らしい料理人が日本にはたくさいいるので、その方々にも何か公的な敬意を示せると良いのですが・・・
