「令和ファシズム論ー極端へと逃走するこの国で」(井手英策著・筑摩書房)という本を読みました。かなり分量が多かった「財政史」に関する部分は流し読みしましたが、
「財政は、そもそも、家族やコミュニティの原理を出発点として制度化されてきた。生存・生活上のニーズを、人々の支払う税金でみたしあう「連帯と共助のシステム」が財政であり、利潤動機と自己責任に基づく市場経済とは、ことなる原理にしたがっている」
という基礎的な説明が、混沌とする今、あらためて大事な原則になっていると思いました。
FIRE民は経済的に成功しているので「自己責任」重視な人が多いように感じます。市場経済を信奉し、減税を好み「お金をかえすから、あとは自己責任で生きてください」というスタンスです。
ですが「連帯」が崩れた社会は、歴史が示すように治安が悪化し、革命や戦争へと繋がっていきます。時代によって「連帯の領域」は見直す必要がありますが、「連帯」は平和の基礎です。
最後に「対立しあうものの中庸をさぐることが政治の核心だ」という経済学者シュメルダースの言葉を引用し、「「中庸」や「中道」こそが我々の生きる道だ」とまとめてましたが、ほぼ同意です。
ま、「平和な東京でFIRE生活を満喫し続けたい」というのが、私の個人的本音ですけど・・・

