小売現場からの最新メッセージ

お金の使い方

日経新聞朝刊2025年10月16日に日本の小売大手トップの最新コメントが掲載されてました。

「消費者は一昔前より余計なものを買わずに必要なものだけを買う」(ウェルシア)
「物価高で買い上げ点数が昨年を下回っている」(しまむら)
「消費者はやむをえず値上げを看過している状態。できるだけ工夫して節約する消費行動が目立つ。コメの代替として比較的安価なうどんやパンの購入量が伸びている」(イオン)
「薬や日用品が一番節約されている」(ビックカメラ)

とインフレでも実質賃金が増えない消費者が節約に務めていることを示唆してます。一方、

「資産効果で所得に余裕が出てきた顧客が増えている」(大丸松坂屋)
「株高で富裕層消費が上向き。40〜50代の若い外商顧客が増加」(高島屋)

と株などのリスク資産を持つ富裕層はかなり余裕りそうです。日本もアメリカのような経済格差が、高島屋トップが指摘する「40〜50代」あたりでも、かなり広がっているようですね。

アメリカでは貯金の無い人が4割に及び、日本でも60代の3割が貯金200万円未満(記事はこちら)というデータもあり、そういう人々の「生活苦」は残念ながら当面続きそうです。

企業側からすると、サイゼリヤ社長の「原価高騰による単純な値上げはしない。新しい提案商品を作ることで価格設定を見直す施策は取り得る」というコメントに今後のヒントがありそうです。

私はFIRE民なので、特に生活苦というわけではないですが「どの企業や商品が価値と価格のバランスが最も良いか」にはいつも注目してます。安易な値上げをする企業はよく覚えてますよ(笑)。