映画「国宝」を観てきました。上映開始後だいぶ時間が経過している上、平日の午前中にもかかわらず(しかも上映時間3時間)、ほぼ満席で驚きました。
「血(血統)」か「芸(実力)」かというテーマや、主演の吉沢亮の艶と美しさ、田中泯の悪魔的演技なども楽しめましたが、一番感じたのは「生きるとは何か」という疑問でした。
かなり昔、NHKの特番で、松本隆が作品を創る理由について「生きた証を残したい」と語ってましたが、この映画の主人公も「悪魔と取引しても芸を極めたい」と芸に没頭した人生を送ります。
その為、様々な犠牲を伴うのですが、それよりも「芸」や、それがもたらす「美」が優先なのです。おそらく主人公にとっては、それが「生きた証」なのでしょう。
では、FIRE生活を送る自分にとって「生きた証」とは何だろう、と帰り道に考えたのですが、結論としては「そんなものはいらない」でした。
もしかしたら家族や何人かの人に、死後も自分の記憶がしばらく残るかもしれませんが、それで十分で、何か作品や成果を「生きた証」として世の中に残したいとは思わないわけです。
もちろん、そうでない生き方をする役者のような方の存在を否定するわけではないですが、FIRE生活を送る自分としては「人生を楽しむ」「足るを知る」という今の生き方の方が大事です。
そうした正解の無いテーマは置いておいて、やはりエンタメの中でも「映画・ドラマ」は、暗闇の中に閉じこもり物語に集中できる「映画館」で観るのが、自分には一番合っているようです。
特に今回観た「TOHOシネマズ日本橋」は、観客の民度も高めで快適で、近くのオムライスも美味なので、今後もタイミングと観たい映画が一致したら、積極的に日本橋に通おうと思います。

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