引き下げデモクラシー

お金の使い方

日経新聞朝刊2025年7月11日に千葉大学の水島治郎教授が、

「2005年に当時の小泉首相が郵政民営化の実現を唱え衆院を解散し選挙で大勝した。族議員や公務員らが既得権を得ているという不満が小泉政権への投票につながった。
 また米国現政権は、リベラルな大学やマイノリティ層に厳しい施策を矢継ぎ早に打ち出し、それらに不満を持ってきた層に満足感を与えている。
 「自分たちにも利益をよこせ」という主張より「不当に利益を得ている既得権層をこらしめる」のほうが共感を呼びやすい。特に横並び意識が強い日本では響きやすい。
 政治学者の丸山真男氏がそれを「引き下げデモクラシー」と形容している。」

とコメントしてました。「引き下げデモクラシー」って言葉があるんですね・・・

橘玲氏は「社会的な動物であるヒトは、集団の和を乱すような行為を行った者に対し、『正義』の名の下に叩きのめすことで快楽を覚えるよう進化した」と指摘してますし、「他人の不幸は蜜の味」や「他人への強い嫉妬心」あたりも、この「引き下げデモクラシー」の背景にありそうです。

また水島氏は「物価高などの生活苦のもとで不満を募らせる国民の声と、財政の持続可能性を重視する専門知識を持った官僚の主張には、それぞれ理由がある」とも言及してます。

人それぞれの正義がある中で、横並び意識が強い日本人の2025年夏の選択はどうなる・・・

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