結局は「物価高」が問題なんだろう

お金の使い方

日経新聞2025年1月8日朝刊に、カナダのトルドー首相辞任の記事の中で、

「2015年に首相に就任し、9年超の長期政権を築いたトルドー氏。辞任に追い込まれる直接のきっかけは、物価高に対する国民の不満だ。
 消費者物価指数(CPI)の前年同月比伸び率は、一時8%超まで上昇した。足元では2%前後まで落ち着いたものの、上がった物価が戻ったわけではない。」

とありました。私には、この記事の文章が、今世界が置かれている一番重要な問題をよく表しているに思いました。

FIREするような人は株式を少なからず持っているので、物価高(インフレ)の痛みを本当には感じていないように思います。私は、自分のお金の使い方のデータをかなり細かく分析しているので、同じサービスやモノが単純に値上がりするとかなり心理的ダメージを受けます。それでも結局は株高がすべてを癒し、ここ数年ずっと金融資産は右肩上がりで増えています。

一方、世界中の金融資産の少ない多くの方々はどうでしょう。米国では上位10%の層が富の約70%を保有するという格差社会になっているようです。つまり、大多数の人々は、少ない金融資産しか保有せず、物価高に極めて深刻に苦しんでいるわけです。また借金を抱える人は、金利高にも苦しんでます。つまり、経済格差は広がる一方だということでしょう。

最近の世界中で、政権与党が選挙で負けるケースが多く見受けられれます。また、政情不安や地政学リスクもますます深刻になりつつあります。その根底には、やはり「物価高」があると私には思わざるを得ません。

歴史を振り返ると、各国で経済格差が広がり過ぎた末に、戦争や革命が繰り返されてます。

世界中の良心的な政治家には、ぜひ中央銀行任せにせず、「物価高」問題に全力で取り組んでほしいですね。日本は今のところマシな方だとは思いますが、例外では無いと思います。私は平和な世界で、FIRE生活を楽しみたいので、物価が安定するなら、金融所得課税率が少し上がる程度は許容したいと思ってます。

結局「It’s the economy, stupid」(経済こそが重要なのだ、愚か者)なのですから・・・

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