週刊新潮2024年11月17日号に、老年心理学の大阪大学権藤恭之教授の記事が掲載されていて、
「100歳以上の高齢者を観察していると、『老年的超越』という概念を実感します。これは『高齢になって不自由さはあっても生きていて幸せだと感じられる精神性』のことで、スウェーデンの学者は『加齢に伴う、社会で求められてきた物質主義で合理的な世界観から、宇宙的、超越的、非合理的な世界観への転換』『多くを失いつつも幸せを感じられる老い』と定義してます。
『ピンピンコロリ』以外は不幸である、という『社会全体のネガティブな加齢観』にとらわれるのでなく、『老年的超越』を踏まえた上で、『ピンピンコロリ』に加え、上手く不自由さと折り合いをつけて人生の幕を閉じる『フニャフニャスルリ』という考え方の二本足打法の人生観を用意しておくことが重要なのではないでしょうか。」
という趣旨の内容でした。「宇宙的、超越的、非合理的な世界観」というとなんだかスピリチュアルな感じもしますが、「上手く不自由さと折り合いをつける」には合理性だけではない考え方も重要だということなのかもしれないですね・・・
高齢者ほど「幸せに敏感で不幸に鈍感」(記事はこちら)という傾向もあるそうですし、年齢を重ねるにつれ、単純な合理性から離れていくことで、人生の幕を閉じる時期の納得性が増すのでしょうか・・・
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