「ふつうの暮らしを美学する」(青田麻未著)を読んでいたら、「料理は芸術なのか?」というテーマがありました。
本によると、どうも美学の世界では、五感を高級と低級に分けているようで、「視覚」「聴覚」は高級に相当し、美術や音楽といったものは芸術に当たるそうですが、「嗅覚」「味覚」「触覚」は低級になるそうで、それらの派生である料理は芸術には相当しないという考えもあるようです。
その考え方はどうも納得できない、というのが読んだ時の私の感想でした。というのも、料理は五感をフル活用して楽しむ「瞬間芸術」なのではないか、というのが私のずっと抱いていた考えだったからです。
外食していて、よく思うのが、今食べている素晴らしく美味しい料理は、今という時代を共に生きている料理人がいなければ成立しないし、スタッフによるサービスによって醸し出される雰囲気も含めてのその場限りの「芸術」だと思うからです。つまり「瞬間芸術」と考えられると私は思ってます。
その儚さゆえ、永年保存できる「美術」等とは違う種類ではあるとは思うのですが、どっちが上とか下とかは無いよな・・・とは思ってます。
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