「正しい家計管理」(林總著)は、私自身は、具体的な家計管理の手法でなく、「家計管理の目的」「お金の対する考え方」を非常に参考にしてます。特に本の序盤が、考え抜かれた文章になっており、読み返す度に「深い」と思います。
「お金を増やす目的について考える」でも言及しましたが、林氏は「家計管理」の「唯一の目的」は、
『自分と家族が、現在も未来も幸せに暮らすこと』
と言い切ってます。ここがブレるとすべてブレるということですね。
「預金」は義務だし、「節約」は目的ではない。各自、自分と家族の「価値観」を明確にし、満足度の高い生活の為に、「価値ある支出」を追求せよ、と読者にエールを送ってます。
また、全ての人にとって、使えるお金は有限(世界一の金持ちでも無限には持っていない)の為、「予算」を考えることは難しく、予算作成の段階で、価値のない支出を取り除き、必要なもの(好きなもの)にお金を集中させることが大切だ、と言及してます。
また、「どんぶり勘定は低収入より恐ろしい」とも指摘してます。どんぶり勘定だと、お金を使う時の判断基準となる「ものさし」を持っていないことになります。
その結果として、なんとなくお金を使ってしまい、価値ある支出から遠ざかる、人生の満足度が低くなる、ということになり、これは低収入より恐ろしいこと、だと述べられてます。
「お金の使い方」を考えるとき、非常に示唆の富んだ、良書だと思います。


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